男性更年期障害とは
女性の更年期障害が良く知られていますが、男性にも更年期障害があります。男性ホルモンの低下が原因です。テストステロンは全身に作用し、筋肉や骨を強くする、性機能を正常に保つ、判断力や理解力などの認知能力を高める、などの働きがあります。そのため、このホルモンが低下すると、様々な臓器に症状が現れてきます。但し、女性ホルモンの低下によって体調などが急激に変化する女性更年期障害とは異なり、男性の場合は、症状が緩やかに生じることも多いです。
このような症状の方はご相談ください
- 最近、性欲が減退している
- 性交時に勃起能の質と頻度が落ちてきた
- 仕事などのやる気が無くなってきた
- 記憶力が落ちてきた気がする
- ちょっとしたことでも疲れやすくなった
- 気分が優れなかったり、短気になった
- よく眠れないことが増えてきた
- 健康診断で内臓脂肪を指摘された
- 気温の変化に順応しにくくなってきた
- トイレが近くなった、頻繁にトイレに行きたくなる
男性更年期障害の治療法
症状が軽い場合は、それぞれの症状を改善するための薬剤を用います。漢方薬を併用することもあります。また、男性ホルモンが低下すると骨が弱くなりやすいため、骨粗しょう症治療薬の使用も検討します。
症状が重い場合は、男性ホルモン補充療法を行います。テストステロン製剤を2~4週間に一回のペースで注射し、これを3か月ほど続けます。ここで効果が見られた場合は、この治療法を約1年間、続けます。但し、前立腺癌や前立腺肥大症などに悪影響を及ぼす可能性もあるため、それぞれの患者様とご相談の上、治療方法を検討します。