舌でなめまわすと荒れてしまいます。 舌なめずり皮膚炎 とは?-大和クリニック-木更津市の皮膚科
舌なめずり皮膚炎 とは何ですか? 原因は何ですか?
唇(くちびる)が乾燥しているときに、さらになめることで唇が乾燥して荒れてしまうを繰り返すことでできる皮膚炎です。唾液(つば)との接触による唇 と周囲の皮膚 (刺激性接触皮膚炎) の反応です。
舌なめずり皮膚炎 はどのように進行しますか?
患者さんは絶え間なく (しばしば無意識のうちに) 唇を舐(な)め、皮膚を唾液で再び濡らします。皮膚の正常なバリア機能を乱し、炎症を引き起こします。唾液の水分が蒸発するときに唇、まわりの皮膚の水分も蒸発し、唇のかさつき、赤み、舌でなめることができる皮膚のかさつき、環状の赤みが出現します。さらに環状の赤みの内側にも皮膚炎が起こります。
舌なめずり皮膚炎 はどのような人に良く起こりますか?
幼児、小児に多く見られます。一部の方では、衝動制御の困難または認知障害が強迫的な唇を舐める一因となっています 。癖(くせ)になっている方もいます。
舌なめずり皮膚炎 はどこに起こりますか
典型的には患者さんの舌の到達範囲に対応する分布で、慢性的な発赤、乾燥、および唇と周囲の皮膚の鱗屑(ふけようのもの)が生じます。
舌なめずり皮膚炎 の起こりやすい季節はいつですか?
冬になると症状が悪化することがあります。春になるにつれて軽快します。
舌なめずり皮膚炎 の自覚症状はどのようなものですか?
しばしば灼熱感と乾燥を訴えます。
舌なめずり皮膚炎 の合併症とはどういうものですか?
皮膚の損傷は二次的な細菌性皮膚感染症(通常は黄色ブドウ球菌) または真菌感染症{カンジダ感染症}につながる可能性があります。
慢性炎症は、長期にわたる炎症後色素沈着過剰または低色素沈着を引き起こす可能性があります。
舌なめずり皮膚炎 の診断はどうしますか?
通常、特徴的な外観に基づいて臨床的に診断されます。
舌なめずり皮膚炎 の治療はどうしますか?
ステロイド外用薬や抗アレルギー剤の内服、感染症が起きたときはその治療(抗菌薬など)を行います。
舌なめずり皮膚炎 の生活上の注意点は何ですか?
舌をなめることで症状が悪化しますので、なめないようにしていただきます。
こするような刺激でも悪化しますので、こすらないようにしていただきます。
舌なめずり皮膚炎 の似た病気はどういうものですか?
アレルギー性接触口唇炎およびアレルギー性接触皮膚炎ーアレルゲンとの接触に続く過敏症反応で、しばしば間欠的に発生します。子供はよく食べ物を口のまわりに付着します。