癜風とはどういうものですか？

正常な皮膚に普段から生息するカビであるマラセチア属の癜風菌により起こる感染症です。

癜風はいつ起こりやすいですか？

汗がよくでる春～夏にできやすいです。

癜風はどんな人に起こりやすいですか？

高温多湿な環境で働いている方、糖尿病、低栄養の方、ステロイドを使用している方、妊娠している方などに起こりやすいです。20代から中年男女に多いです。

癜風はどこの部位に起こりやすいですか？

胸、背中、脇の下、頚などに起こりやすいです。

癜風はどんな風に見えますか？

淡い茶色のはんてん（黒色癜風）、白いはんてん（白色癜風）に見えます。はんてんの大きさは数mmから５cmほどの大きさで、基本は円形、大小様々、また融合して大きな面になることもあります。はんてんは平らに少し盛り上がったものもあります。はんてんの表面にはふけの様なもの（鱗屑：りんせつ）を伴います。

癜風はかゆいですか？

かゆみはほとんどありません。

癜風の診断はどのようにして行いますか？

発疹をメスなどで擦過して得られる鱗屑（りんせつ）を苛性カリで溶かして直接顕微鏡で観察するとマラセチアの球状の胞子や短く太い菌糸が確認できます。

癜風の治療はどうするのですか？

主にイミダゾール系の外用抗真菌剤を塗布します。患部より広い範囲に塗布します。

全身に拡大しているときは抗真菌剤の内服も検討します。

癜風の治療の経過はどうですか？

数週間から１カ月程度で治癒します。

白色癜風では、脱色素班が数週間から数ヶ月残存します。

癜風は再発しますか？

癜風は再発しやすい病気です。１年以内の再発率が60％、２年以内の再発率が80％という報告もあります。

癜風の生活上の注意点は何ですか？

１）皮膚が高温多湿な環境では再発も多く見られます。汗をかいてたら、なるべく早くシャワーを浴びてください。

２）こすっても良くならないので、こすらないでください。

３）再発を繰りす場合は、ミコナゾール配合石けんを使用してみます。

癜風に似ている病気にはどんな病気がありますか？

１）尋常性白斑

２）カフェオレ斑

３）扁平母斑

４）Gibertばら色粃糠疹

などがあります。

マラセチア毛のう炎

癜風と同じマラセチアにより起こります。

胸や背中に面ぽうを伴わない赤いブツブツ、膿の入ったブツブツができます。

ニキビや他の菌による毛のう炎と鑑別しなくてはいけません。

治療は抗真菌剤（イトラコナゾール）の有効性が示されています。外用抗真菌剤は保険適用がありませんが、一定の有効性が示されています。

TEL：0438-25-2515